性能を意識した家づくり 7つの性能

こんにちは!カワルです。
今回は住宅の性能を7つご紹介します。
是非参考にしてください!

耐震等級

耐震等級とは、建物の耐震性を表す指標のこと。

耐震等級は2000年に制定された「住宅性能評価制度」の指標です。
昔の日本の住宅は住宅の耐震性能を表示する共通ルールがなく性能比較が困難な状況でした。

上記の表が住宅性能表示制度の内容と建築基準法の内容をかみ砕いてまとめた表になります。

耐震等級は1~3があります。
「耐震等級1」は、建築基準法の基準です。
「耐震等級2」は、建築基準法の1.25倍・「耐震等級3」は、建築基準法の1.5倍という強さになります。

「耐震等級3は、建築基準法の1.5倍の強さです!」と聞くとすごく地震に強い家だと思いますよね?
しかし、建築基準法は、「国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の素吉・設備・構造・用途についてその最低限を定めた法律です。
例えば「最低限の地震の強さを定めた法律の1.5倍の強さです!」と聞いたらどうでしょうか?なんか不安になりますよね・・・・

私が皆様にお伝えしたいのは、「耐震等級3」と聞いて安心してほしくないという事です。
「耐震等級3」は最低限の基準であること、これから家を建てる上で最低「耐震等級3」の家にする事は必要だというように考えて頂ければと思います。

気密性(C値)

気密性とは、空気などの気体が漏れない性能のこと。
C値(相当すき間面積)とは、家にどれくらいのすき間があるかをしめした数値のこと。

C値は、家のすき間ことです。
すき間が少ないほど気密性が高い家となり、数値が小さいほど性能が良いことになります。
すき間が多い家は、断熱性が良くても外の空気が家の中に入ってきてしまうため、快適な家にはなりません。例えるなら、断熱性=セーター・気密性=ウィンドブレーカーとなります。
両方あると最高に快適ですよね。

OpenAIが生成した画像

断熱性(UA値)

断熱性(UA値)とは、外と室内との熱の出入りを遮る性能のこと。
UA値(外皮平均熱貫流率)とは、屋内の熱が外皮(屋根・天井・外壁・窓・床)を介してどの程度逃げやすいかを示す数値のこと。

熱は、高いところから低いところへ移動する性質があります。
断熱性能(UA値)が良い家を建てると熱が移動しにくい為、室内の温度を一定に保て、ヒートショックの防止や結露の防止にもつながります。
数値が低い方が性能が良く、住宅性能評価では、地域によって等級の数値基準を分けています。
愛知県は、6地域となり、UA値0.26が等級7で最高ランクとなります。

国土交通省HPのより引用
guideline_donyu_p01-05_0919_v1.indd (mlit.go.jp)
国土交通省HPより引用 
guideline_donyu_p01-05_0919_v1.indd (mlit.go.jp)

長期優良住宅

長期優良住宅とは、ながく良好な状態で済み続けるための措置を講じた性能の高い住宅にこと。

長期優良住宅認定制度は、2009年6月~開始されました。
制度が作られた背景には、「つくっては壊す」消費型の社会から「いいものをつくって、きちんと手入れして、長く使う」ストック型社会への転換があります。
日本の滅失住宅の平均築後経過年数は約30年と短く、廃棄物による環境負荷・建替による経済的な負担・住宅の資産価値の低さが問題でした。
この問題を解決するためにできた制度が「長期優良住宅認定制度」なり、一定以上の認定基準が設けられており、認定を受けると様々な減税(住宅ローン金利の引き下げ・住宅ローン控除限度額の引き上げ・不動産取得税控除額の引き上げ・固定資産税減税期間の延長等)が受けれるようになっています。

長期優良住宅認定基準一部抜粋

上図は、認定基準を一部抜粋し表にまとめたものです。
耐震性・劣化対策・省エネ性(住宅性能評価=等級5)・維持管理、更新の容易性等の最低基準が定められています。
例えば下図のの様に劣化対策として、木造住宅の場合、①外壁の軸組の防腐・防蟻②土台の防腐・防蟻③基礎の高さ④床下の防湿・換気⑤小屋裏の換気⑥浴室・脱衣室の防水⑦地盤の防蟻⑦構造部材の基準があり、家を長く持たせるためにはとても大切な項目になります。

国土交通省HP 「住宅性能表示制度かんたんガイド」より引用 230202_住宅性能表示制度pamphlet(新築)原稿案_v18 (mlit.go.jp)
国土交通省HP 「住宅性能表示制度かんたんガイド」より引用  230202_住宅性能表示制度pamphlet(新築)原稿案_v18 (mlit.go.jp)

ZEH(ゼッチ)

ZEH(ゼッチ)とは、Net Zero Enerugy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語です。
ZEH住宅とは、太陽光発電による電力の創出・省エネルギー設備の導入・外皮の高断熱利用などにより生活で消費するエネルギーよりも生み出すエネルギーが上回る住宅のこと。
経済産業省 資源エネルギー庁HPより引用 
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に関する情報公開について – 省エネ住宅 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト (meti.go.jp)

ZEH住宅を簡単にイラスト化したものが上図になります。
ZEH住宅を簡単に説明すると、家の断熱性をたかくして、省エネ設備と太陽光をつけて光熱費が安く暮せる家のことです。

ZEH住宅にする為には断熱性能(UA値)を愛知県だと0.6以下にしたいといけないという基準があります。つまり、住宅性能表示の等級5がZEH住宅の断熱性能(長期優良住宅の断熱基準と同じ)といことになります。

HEAT20(ヒート20)

「HEAT20」とは、2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会のこと。

HEAT20とは、2009年にスタートした有識者・民間によって、国の制度や基準とは一線を画して「望ましい姿」を提案する団体(2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会)のことです。

HAET20では各地域においてG1グレード・G2グレード・G3グレードのUA値を定めています。
愛知県では6地域となり、G1グレードでUA値0・56・G2グレードでUA値0.46・G3グレードでUA値0.26になります。
ZEH基準のUA値は、愛知県の6地域だと0.6以下に対してHEAT20の基準の方が厳しい基準となり断熱性能が高い住宅地となります。

HAET20の断熱性の基準と長期優良住宅の基準・住宅性の評価の基準・ZEHの基準を下記の表にまとめました。

BEI(ビーイ―アイ)

BEI(省エネルギー性能指標)とは、非住宅建築物の省エネルギー性能を評価する指標の考え方のこと。

BEIとは、建築物の1次エネルギーの消費量の水準としての指標のことを言います。
BEIは下記の計算式で求められます。

BEI=設計1次エネルギー消費量÷基準1次エネルギー消費量

BEIの値は、新築される建物の設計1次エネルギー消費量が建築物省エネ法の基準1次エネルギー消費量以下(BEI≦1.0)であれば、省エネ基準に適合されているという事になります。

1次消費エネルギー量とは
住宅が1年あたりに消費するエネルギー量のことを指し、暖房設備・冷房設備・換気設備・照明設備・給湯設備・家電・調理等のエネルギーを合計したものです。

ZEH基準では、基準1次エネルギー消費量からの削減率を20%以上となるように求められています。
つまり、ZEH基準のBEIの値は0.8以下となります。

まとめ

【住宅の性能まとめ】
・耐震等級=耐震性
建築基準法の耐震性に対して何倍の強さがあるか示す指標(最低限の基準)。耐震等級3が最高値
・気密性(C値)=家のすき間=快適性
家全体のすき間の量を表す数値。数値が小さいほど性能が良い。実測(但し換気口はふさいでいる)
・UA値=断熱性
天井・床・壁から熱のに逃げる量を示した数値。数値が小さいほど性能が良い。机上計算。
・長期優良住宅=耐久性
住宅のストック型社会を目指して、耐震性や構造体の劣化対策、省エネ性等に最低基準を規定したもの。
・ZEH(ゼッチ)=快適性・省エネ性
家の断熱性をよくして、省エネ設備を採用し、創エネ設備を搭載して一次消費エネルギーの光熱費ゼロを目指した住宅。
・HEAT20=断熱性
民間の研究機関が示したUA値の基準。G1・G2・G3のグレードがありG3が最高グレード。
・BEI(ビ―・イー・アイ)=省エネ性
設計一次消費エネルギー量の少なさを示す指標。ZEH住宅では、BEI=0.8以下が求められる。

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